2019年05月26日

五稜郭は和洋折衷(8)

 あとは函館山に登ることにした。路面電車で十字街まで行った。この風景には記憶がある。大学三年生だった頃、函館山を下りる際にロープウェイ代をけちって、曲がりくねった真っ暗な車道を、命からがら駆け下りて、市電の通る街並みを見た途端に、いかにほっとしたことか。
 十字街からは急坂を上っていく。ロープウェイの山麓駅は、人の姿もまばらだった。こんな明るい時間に、函館山を訪れる人も少ないのだろう。ロッカーに荷物を預けたら、すっかり身軽になった。
 ロープウェイには中国人客が少し乗っていた。函館のくびれた街並みが眼下に広がっていく。函館山の影が、函館の街にかかっている。乗車時間は三分。山頂展望台駅に到着した。展望台に出ると、震え上がる寒風が頬を打った。ここに立つのは三回目だ。夜景が見られたのは最初の一回のみだった。(つづく)


「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
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posted by 高野敦志 at 03:24| Comment(0) | 旅行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする