2019年05月06日

五稜郭は和洋折衷(1)

 函館駅に着いた。もう夕方になってしまった。時間的には函館山に登ればいいのだが、それでは夕食の時間に間に合わない。そこで、かつて青函連絡船に接続していた線路がどうなっているか、確かめることにした。函館駅のホームに入る線路は、すべて駅構内で切れていたが、一本の線路のみがホームをよける形で延びていた。青函連絡船の摩周丸が停泊している方向につながった線路は、道路の手前で断ち切られていた。かつてはそのまま連絡船の船内まで延びて、貨物列車を線路に載せたまま、津軽海峡を航行していたわけだが。
 今夜宿泊するホテルは湯の川温泉にある。函館市電に乗った。五稜郭の近くを過ぎて、湯の川温泉までは三十分近くかかる。スピードが遅いからだが、路面電車から見える商店街とエンジンの響きに、昭和時代の面影を感じてしまう。
 終点の一つ手前の湯の川温泉駅で降りた。ホテル万惣(ばんそう)は和風の高級ホテルで、窓から見えるのは街並みたが、夕食の豪華さには目を見張った。寿司コーナーは、板前の作る本場の握り寿司が並び、刺身もマグロのトロや、いくら、イカ、甘エビ、帆立などの新鮮な品が食べ放題である。絶品のビーフシチューに、天皇陛下も召し上がったという五島軒のカレー、鶏肉がとろけるまで煮込んだスープカレーなど。
 部屋に入って仮眠する。夜の十一時に大浴場に行った。ナトリウムとカルシウムの塩化物温泉で、湯はやや熱めだった。湯の川という地名は、アイヌ語の「ユペツ」の日本語訳である。松前藩主の松前高広が湯治したことが、湯の川温泉の始まるとされる。街中なので、屋外の風呂も屋根付きだった。(つづく)


「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
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posted by 高野敦志 at 03:49| Comment(0) | 旅行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする