2019年05月04日

函館本線の謎(4)

 僕の記憶にある大パノラマは、いまだに現れてこない。車窓の右側に雪原が広がっている。どうやら大沼は凍結し、その上に雪が積もっているらしい。青空に映えた美しい沼にも、今日はお目にかかれないようだ。
 大沼駅で砂原支線は本線と合流する。その先で線路は再び左右に分かれていた。実はその時まで、函館本線にはもう一つ支線があることを知らなかったのだ。函館方面は傾斜のきつい本線を下っていく。一方、札幌に向かう列車は、勾配がゆるくトンネルの多い藤代支線を通っていた。かつて乗った特急「おおとり」も、そちらを走ったはずだ。七飯から急カーブして原野を進むと現れた、北の大地の大パノラマは、どうやら藤代支線の車窓風景だったようだ。
 ところが、北海道新幹線が開通し、多くの札幌行も勾配がきつい本線を通るようになった。渡島大野も新函館北斗と改称され、大半の列車が止まるようになった。旅客列車で藤代支線を通るのは、一日数本の下りのみとなった。新幹線の駅がある本線を避けるのは、上り列車とのすれ違いのためである。今回乗った砂原支線経由函館行も本線を通り、函館に向かってどんどん下っていった。(つづく)


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posted by 高野敦志 at 02:38| Comment(0) | 旅行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする