2019年05月02日

函館本線の謎(3)

 森までは本線を走り、その先から砂原支線に入った。進行方向の左前方に見えるのが駒ヶ岳である。山頂が磐梯山みたいに二つに分かれ、稜線の広がりに比べてやけに低い。標高1131メートルしかない。かつては富士山のように美しい成層火山だったが、1640年(寛永17)の大噴火で山体崩壊を起こした。内浦湾に大津波を起こし、700名余りの犠牲者を出したという。ただ、駒ヶ岳の噴火がなければ、大沼・小沼の景勝地も生まれなかったわけだが。
 砂原支線は単線で駒ヶ岳を右に、太平洋を左に麓を大きく迂回していく。海岸線から離れると、ほとんど林の間を進む。線路の両脇の視界を遮るほどに、木々は大きく生長していた。いかにも赤字ローカル線といった雰囲気である。しかも、かなりスピードが遅い。速度制限をかけているらしい。北海道新幹線が札幌まで延びたら、生き延びられるかどうか?
 平成に入ってからは、気動車の馬力も上がり、上り下りともに本線を走るようになった。砂原支線を通るのは、今やローカル列車と貨物のみである。初めて旅した時から35年、大学生の時見た風景を求めること自体、無理だったのかもしれない。(つづく)


「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
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posted by 高野敦志 at 03:59| Comment(0) | 旅行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする