2019年05月18日

創業者の霊

 わしはな、一代でこの会社を築いたんや。わしにとって会社はな、家族みたいなもんや。物作りは物を作るだけやない。まず、人を作るんや。人を育てて物を作る。給料出すの惜しんだら、社員は働かんで。能力ある奴も他の会社に取られてまう。会社はな、人のため、社会のため、ひいては国家のためにあるんや。いくら金儲けになるからと言うても、戦争だけはあかん。他国が戦争すれば、軍需景気になるんやから、それでええやないか言いよる奴おるけど、今はな、国際化が進んどるんやろ。株主かて外国人が多いと聞いとる。外国人にとっちゃ、日本が他国やから、金儲けするために日本を戦場にせい、ことになりかねん。因果応報っていうこっちゃ。


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2019年05月17日

五稜郭は和洋折衷(6)

 腹ごしらえをした後、五稜郭に行ってみることにした。実は21歳の頃、一度訪れているから、当初の予定には入っていなかったが、箱館奉行所が再建されたというので、寄ってみたくなったのだ。
 手前にあるのは五稜郭タワーである。以前上ったことがあるので、今回はやめたのだが、高さが異なることから、建て替えられたことが分かる。旧タワーは45メートルで、五稜郭の星型が十分に確かめられなかった。新タワーは2倍の107メートルあり、五稜郭の全貌を見下ろせるし、夜になれば星型にライトアップされている。
 タワーの横を通り過ぎて、五稜郭の入口に立った。これは幕末に建てられた西洋式の城と言われている。オランダ語訳されたフランスの築城書をもとに設計された。なぜ星型に堀が掘られたかというと、五稜郭の側からは死角がないこと、突角部に砲台が据えられるという利点があるため。
 ただ、西洋式なのは形だけであって、城の石垣を見ると、日本式の築城法のように、大きさの違う石を組み合わせている。堀に架けたられた木橋も、日本式である。城郭こそ星型であるが、城を作ったのは日本人の職人だったからである。だから、五稜郭は和洋折衷の城と言った方が正確だろう。(つづく)


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2019年05月16日

日本経済の衰退

 莫大な利益を上げているトヨタが、終身雇用制の廃止を示唆した。IT企業の多くが社員の人員整理を視野に入れている。デパートの閉店も続き、海外からの観光客が途絶えれば、多くは存続が難しいだろう。オーディオの老舗であるオンキョーも、主力の音響・映像事業の売却を検討している。
 世界第二の経済大国だった日本、その企業の凋落ぶりは歴然としている。原因はいったい何だろうか。それは小泉政権が単純労働における非正規雇用を解禁し、日本人の三分の一が貧困化したことである。また、消費税を導入したことで、日本人が消費を控えるようになったこと、消費税を導入したにもかかわらず、福祉関係予算が削られ、法人税減税に回されて、富の再配分がなされなくなっていることが大きい。
 昭和時代の経営者と、平成時代の経営者の大きな違いは何か。昭和時代の経営者は、会社と社員を運命共同体ととらえ、消費者へのサービスが、ひいては国家の繁栄につながるという認識があった。
 平成時代に入り、企業の国際化が進み、大企業の株主の多くは外国人となった。株主への配当金が最優先され、社員は単なる歯車に過ぎなくなった。即戦力が求められ、社員の使い捨てが横行するようになった。本来なら、社員を守ることが労働意識を高め、世界をリードする製品やサービスを生み出してきたのに、それが顧みられなくなったのである。解雇された社員は周辺国に流れ、技術の流出にもつながった。
 要するに、日本経済の衰退の原因は、非正規雇用の解禁、消費税の導入、企業の国際化による株主最優先などであり、政治家も経営者も日本の繁栄を維持していこうという意識が希薄だったことが、現在の凋落を招いているのである。


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