2019年04月06日

洞爺湖に幻の霊山現る(1)

 朝になった。窓の外を見ると一面銀世界だった。少したつと、雪は本降りになってきた。冬の北海道では、人々は傘を差さないらしい。雪は粉のようにさらさらで、払えばすぐに落ちてくれるし、傘を差していると、凍結した路面で転んでしまう。変わりやすい冬空を見て納得がいった。久しぶりに雪の降らない週末だったので、札幌人は夜遊びしていたのだと。
 チェックアウトした後、中島公園に向かった。すでにやんでいたが、雪はたくさん積もっており、内地の子供ならさぞ喜ぶことだろう。北海道の人は今でも、本州や四国、九州を「内地」と呼ぶ。まるで南樺太や朝鮮、台湾と同様の「外地」だったかのように。公園の中は日本庭園になっているが、中央の池には氷が張り、さらに雪が積もって、谷間のようになっている。誤って外国人が池にはまらないように、英語で注意書きがされている。
 西洋風の建物が見えてきた。豊平館と呼ばれ、明治天皇が宿泊されたホテルを移設した物で、結婚式場として使われていた。白と青を基調とした気品のある洋館で、北の開拓地にふさわしい。さらに進むと、こぐま座が見えてきた。札幌を中心に活動する人形劇の一座だ。友人は子供の頃に見たので、懐かしくなったそうだ。僕もその名前を聞いたような気がする。(つづく)


「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
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posted by 高野敦志 at 03:08| Comment(0) | 旅行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする