2019年03月24日

長崎のグラバー邸(2)

 西洋式の館の間を縫っていくと、長崎を展望する高台に出る。長崎湾が手前に横たわっており、対岸の山には電波塔が建っている。右方は中島川の河口で、左方の狭い湾の出口には、横浜のベイブリッジを思わせる吊り橋、女神大橋が架かっている。
 丸い庭園には中央にチューリップが、その周りにはスミレが咲き乱れている。坂道を一九世紀のイギリス婦人の衣装を着た女性が下りていく。どうやら貸衣装をやっているらしい。

 グラバー園を出て坂道を下っていく。みやげ物屋でオルゴールを売っていた。しゃれていたが高価なので、とても買う気にはならない。この辺りでも角煮バーガーを売っている。
 大浦天主堂の下に出た。石橋からエレベーターでグラバー園に行けることを知らない人は、ご苦労にもここから坂道を上っていくことになる。年末に来た友人もそうだったという。階段を見上げると、天主堂の白亜の堂宇が拝める。
 帰路は徒歩で長崎駅方面に向かう。右方にゆるいカーブが続く石畳のオランダ坂、その途中まで上ってみた。長崎の名所として百科事典などで紹介されている。唐人屋敷には多少建物が残っているらしいが、今は中国人は新地中華街に移ってしまっている。その中華街だが、横浜のものをイメージしたら、失望するに違いない。立派な門はあるものの、十字の通りにまばらに中華料理店やみやげ物店が並ぶだけで、土曜日だというのに人影もまばらで、お客が一人も入っていない店も少なくない。
 眼鏡橋にも足を運んだ。「ザボンみたいな朝日だな、ここは長崎眼鏡橋」と、倍賞千恵子が歌っていたのを覚えている。この石橋は寛永の頃、中国僧によって建てられた橋で、長崎のシンボルの一つだったが、一昔前の長崎水害で破壊され、現在あるのは再建されたものである。しかし、それに関する記述は看板にはなかった。


「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
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posted by 高野敦志 at 00:00| Comment(0) | 旅行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする