2019年03月08日

モンゴル語の表記について

 最近はモンゴル系の留学生も増えてきた。なぜモンゴル系という言い方をするかというと、複数の国にまたがって居住しているからである。中華民国の時代の初めまで、モンゴルは中国領に属していたが、外モンゴルはソ連の支援によって中国から独立した。内モンゴルはそのまま中国領として残った。モンゴル族は中国の青海省や新疆ウイグル自治区にも居住している。ロシアのバイカル湖周辺に住むブリヤート人も、モンゴル系の民族である。
 同じモンゴル語を話していても、独立した外モンゴルでは、ソ連の影響からロシア語のキリル文字が使用されるようになった。一方、内モンゴルでは、伝統的なモンゴル文字が用いられている。ただ、内モンゴル自治区では、居住者の9割が漢族となり、モンゴル族であっても、モンゴル語が使えない若者が増えている。少数派となったモンゴル族の間では、民族意識の高まりから、伝統的なモンゴル文字の表記を重視する動きがある。独立した外モンゴルではモンゴル文字が廃れ、中国領にとどまった内モンゴルでモンゴル文字が保存されたということは、引き裂かれた民族の悲劇としか言いようがない。
 先日のこと、内モンゴル出身の留学生に、モンゴル文字で書かれた本を見せてもらった。チベット文字から作られた文字であるが、チベット語とは異なり、縦書きで表記する。しかも左から右に読んでいく。
 日本語は縦書きと横書きがあるが、本来は縦書きの言語である。ひらがなの行書体は、縦書きから生まれたものである。縦書きで右から左に読んでいく。縦書きで左から右に読んでいくモンゴル文字には、目の動きの慣れが必要だろう。アラビア語は横書きなのに、右から左に読んでいく。
 私たちの日本語も、ひらがな、カタカタ、漢字を併用するだけではなく、漢字には音読み、訓読みなど複数の発音が存在し、表記に関しては、世界に類を見ない複雑さを持っている。世界にはさまざまな言語が存在するというわけだ。


「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
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posted by 高野敦志 at 02:17| Comment(0) | 社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする