2019年01月21日

マイルス・デイビスの《リラクシン》(1)

 偉大なアーティストは、成功しても同じスタイルに飽き足らず、新境地を開拓していくものだという。マイルス・デイビス Miles Davisはまさしく、そうしたジャズ・トランペッターだった。
 マイルス・デイビスの初期の活動は、チャーリー・パーカー Charlie Parkerとともにあった。ただ、ダイヤル版に残されたデイビスの演奏を聴くと、パーカーの勢いに押されて、ついていくのがやっとといった感じである。デイビスの自伝によれば、パーカーがデイビスをバンドに入れたのは、父親が医師だったからだそうで、金蔓になると思ったらしい。デイビスのトランペットを、パーカーが麻薬に換金したという逸話も語られている。
 生涯変化し続けたデイビスだが、かすれたような浮遊感をたたえるカインド・オブ・ブルー Kind of Blueで究極の域に達した演奏に、極限の美を見いだすファンは多いだろう。僕の場合も、もっぱら聴くのは50年代までのアルバムである。
 究極の域に達する前の1956年、プレスティッジでわずか2日間で録音された4つのアルバム《クッキン》Cookin'《リラクシン》Relaxin'《スティーミン》Steamin'《ワーキン》Workinも、50年代のアルバムとして人気が高い。肩に力の入らない自然な演奏が、親しみを湧かせる要因だろう。(つづく)


「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
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posted by 高野敦志 at 03:49| Comment(0) | ジャズ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする