2018年08月22日

島でなくても桜島(5)

 かつて大隅半島の間には、幅400メートル、水深72メートルの海峡があった。大正大噴火では、流れ出した熔岩が、雪崩のように折り重なり、海底から噴き出した方も、小石を重ねたように盛り上がった。海峡を埋め尽くした岩場は、有村展望台からも認められた。
 現代の日本人は、火山の本当の恐ろしさを知らない。一つの集落を埋没させるほどでも、火山爆発指数は4で、数字が1上がるごとに規模は10倍になる。桜島の本体で錦江湾の海底にある姶良カルデラは、指数7の巨大噴火を起こしており、これは日本を滅亡させるほどの規模である。

 女流作家林芙美子の文学碑は、古里(ふるさと)公園に建っている。森光子が演じた『放浪記』の原作者で、女給をしながら小説を書いていた。流行作家になったが、朝鮮戦争のさなかに過労で亡くなった。
「花のいのちはみじかくて 苦しきことのみ多かりき」とある。右脇に女史の銅像が寄り添っている。(つづく)


「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
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posted by 高野敦志 at 03:15| Comment(0) | 旅行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする