2018年08月17日

島でなくても桜島(2)

 城山に登ることにした。ここは西南戦争の舞台となった所である。小高い丘を小鳥の声を聞きながら林の道を進んでいった。展望台からは桜島と、隔てる海峡、そして鹿児島市内が一望に見渡せる。
 西郷隆盛も最期に、この風景を眺めたのだろうか。ちなみに、西郷が自刃したとされる洞窟は、ここからはかなり離れている。北東方向で日豊本線の線路脇に近い位置にある。西郷は果たして城山で死んだのだろうか。
 明治の元勲だった西郷が、不本意な死を遂げるはずがないと、多くの人々が当時から思った。ロシアに亡命したという噂が流れたが、これは源義経が平泉では死なずに、モンゴルに渡ってチンギス・ハンになったという伝説と同じである。「もうここらでよか」という言葉を残して自刃したというのが、やはり真実なのだろう。
 ただ、西郷のよく知られた顔は絵画ばかりで、弟の西郷従道と従弟の大山巌の顔を参考に、画家のキヨッソーネが描いた物が有名である。本当の顔が分からないことが、西郷亡命説の流布に拍車をかけたのでないか。(つづく)


「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
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posted by 高野敦志 at 00:00| Comment(0) | 旅行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする