2018年08月13日

島でなくても桜島(1)

 日豊本線に乗っていた。鹿児島県内に入ると、左方に桜島が見えてきた。竜ヶ水の辺りは、数年前に大水害があった所だが、対岸に桜島が望まれ。手前が入江になっており、日射しが青い海を照らしている。南国らしい風光だと思った。
 桜島は錦江湾にそびえる火山島だったが、1914年(大正3)の大噴火で、大隅半島と地続きになってしまった。桜島も危険な火山ではあるが、本体は錦江湾の底に眠っている。巨大カルデラ噴火で、吹き飛んだ大地に海水が入り込んで、広い湾となっているのである。
 当時はまだ九州新幹線は開通していなかった。鹿児島駅は意外に小さかった。市電に乗り換えて市役所前で下り、鶴丸城跡へ向かった。そこには石垣と堀のみが残り、跡地には資料館が建っている。
 この城はもともと天守閣がなく、屋形づくりとなっていた。それは「城をもって守りと成さず、人をもって城と成す」という薩摩藩の理念によるもので、兵農一致の郷士団が多数組織され、武士の数が非常に多かった。一般には五公五民であった年貢も、薩摩藩では八公二民の高税率となり、農民の不満を団結へと導きやすい浄土真宗は、切支丹とともに禁教とされたのである。(つづく)


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posted by 高野敦志 at 04:19| Comment(0) | 旅行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする