2018年07月10日

神々が降臨した地(3)

 五ヶ瀬川のほとりにおのころ池がある。『古事記』の国生み神話で、伊弉諾尊、伊弉冉尊が最初に生み出したとされるおのころ島が、池の中央に立っている。島といっても、石塔がようやく一つ立つほどの大きさだが。「天の沼矛」の先からしたたり落ちたしずくとされる。
 海の水をかき混ぜたのなら、塩の結晶ということになるだろう。もしこれを男女の性の営みとして考えるなら、「天の沼矛」は男根で、水面は膣、したたり落ちたのは精液ということになるわけか。
 おのころ池の先にある茶屋に入った。店員の娘は藍染めの着物姿で、そうめん流しの長い台や、石を組んだ囲炉裏がある鄙びた店だった。寒かったので。火で手を温めたあと、囲炉裏の脇の席に腰を下ろした。鱒寿司はおいしかったが物足りない。串に刺して焼いた味噌味の豆腐田楽に、柚子粉と唐辛子をたっぷりかけた。おまけに、ぜんざいまで食べたら、ようやく元気が出てきた。(つづく)


「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
http://itunes.apple.com/jp/podcast/qing-kong-wen-ku-no-zuo-jia/id504177440?l=en

Twitter
https://twitter.com/lebleudeciel38

ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村


人気ブログランキングへ





ランキングはこちらをクリック!

posted by 高野敦志 at 04:30| Comment(0) | 旅行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする