2018年06月23日

葛飾柴又帝釈天

 葛飾柴又は東京の東部で、早稲田辺りからでも一時間かかる。押上に出てから京成押上線で青砥に出て、高砂で金町線に乗り換え、一駅で柴又に着く。かつてここは江戸のある武蔵国ではなく、下総国葛飾郡に属していた。
 山田洋次の映画『男はつらいよ』の舞台である。僕は四半世紀ぶりに訪れた。駅前にはかつてなかった、車寅次郎と妹さくらの像が立っていた。その先はすぐに柴又帝釈天、正式には経栄山題経寺の参道である。映画でよく見た風景である。
 右手には「とらや」がある。寅次郎の実家という設定で、当初は映画の撮影に使われたが、五作目以降はスタジオでの撮影に切り替えられた。さくらの夫、博が勤める印刷所は現実には存在しない。今回は足を運べなかったが、「葛飾柴又寅さん記念館」には撮影に使われたスタジオセットが再現されている。
 参道を歩いてみたが、思ったほど広くない。団子屋や佃煮屋、土産店が軒を連ねた正面に、柴又帝釈天がある。二天門をくぐって帝釈堂が見えるが、これも映画の冒頭におけるワンショットである。帝釈天が祀られているわけだが、日蓮宗の寺院であるから、隣の祖師堂の大曼荼羅が本尊である。奥には邃渓園(すいけいえん)と呼ばれる見事な庭園がある。
 平日の午後だったので、参拝客の姿はまばらだった。二天門を撮影していると、参拝に訪れた婦人に声をかけられた。
「今日は写真を撮るのにはいいわね。人の姿が写らないから。寅さん記念館にも行ったけど、すいていたから三時間ぐらい見てしまったわ」


「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
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posted by 高野敦志 at 02:46| Comment(0) | 旅行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする