2018年06月15日

阿蘇は生きている(5)

「オルゴール響和国」を出て、草千里を歩いていくと、乗馬をさせてくれる所があった。短いコースで五分ほどらしいが、千円だというので、生まれて初めて馬に乗ってみることにした。
 馬に乗ると、視線がかなり高くなる。鞍の上についた柄を握り、足は鐙(あぶみ)にきちんと入れる。左右に多少揺れるので、自分でバランスを取らねばならない。僕のような体重のある男に乗られて、ちょっと気の毒な気がした。馬はぽくぽくと、歩くことのみに集中している。時折、いなないていたが、興奮しているという感じはない。
 小高い丘の手前で折り返した。人に引いてもらっていたとはいえ、常に馬の気持ちを思いやっていなければならない。こちらの思いを察して馬も歩むからだ。戻ってくると、すぐに馬草桶に首を突っ込んだ。やはり、お腹が空くのか。(つづく)


「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
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posted by 高野敦志 at 03:04| Comment(0) | 旅行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする