2018年06月10日

阿蘇は生きている(3)

 バスは霧の中を走っていく。まだ青葉が芽を出す季節ではないので、草原は冬枯れしたままである。ところどころ、侵食によって谷が形成されつつあり、そこに葉を落とした灌木が生えている。
 草千里に到着した。霧が晴れて天上より日が射してきた。前方に小高い丘がそびえており、左右に小さな池が二つ見える。その上を霧が盛んに流れていく。五月になれば、さぞかし美しいことだろう、草原が彼方まで広がるさまは。丘を登っていく人たちが豆粒のように見える。
 阿蘇火山博物館に入った。最上階ではパノラマ映像が上映されており、カルデラ内部に広がる草原や、中岳の噴火の模様がリアルに紹介されている。下が展示室となっており、阿蘇山の模型が展示されていた。
 阿蘇は巨大な火山であり、南北二つの島だった九州を、一つの島にまとめるほどだった。大量の噴出物を出したために、自身の重みに耐えきれず、陥没してカルデラを形成した。そこに二万年間、湖が存在したことも分かっている。その後、中央部で火山活動が始まって隆起し、湖水が流れ出して現在の姿になった。(つづく)


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posted by 高野敦志 at 03:28| Comment(0) | 旅行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「は」と「が」の使い分け(第3版)

 日本人が何気なく使っている「は」と「が」は、外国人の日本語学習者には、なかなか習得することが難しい。同様の区別がある韓国語の話者なら、すぐに理解してもらえるが、中国人や欧米人には、煩雑すぎてなかなか理解してもらえない。読んだり聞いたりする分には問題なくても、いざ表現する段になると、上級レベルの学生でも間違えてしまうことが多い。
 古代の日本語では主題の「は」は、用いられていたが、主格の「が」の位置には何も現れなかった。「我が国」の例に見られるように、現代語では所有の「の」に相当する表現として、「が」は用いられていたのである。

 色は匂へど散りぬるを(現象である花は咲いても散ってしまうのに)「いろは歌」

 むかし、男ありけり。(昔、男がいた。)「伊勢物語」

 外国人は初級で「は」と「が」を習うのだが、基本的な用法を習得しないまま、さまざまな用例にぶつかって、混乱してしまうことが多い。とりあえず辞書を見れば、文法的な説明は書いてあるのだが、細かく分類してあるので、途方に暮れてしまいがちである。外国人に微妙な使い分けを教える場合は、要点をとらえて、これだけ知っていれば、九割方は正しく使いこなせるようにするのが、実用的な教え方である。
 留学生に「は」と「が」の使い分けを、分かりやすく説明してほしいと頼まれたので、試みに資料を作ってみた。外国人の中級・上級レベルの学生に教える場合や、日本語学習者で使い分けの区別を確認したい場合は、以下のリンクでpdfの文書を開いてみてほしい。
watoga.pdf

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