2018年06月02日

地獄もいろいろ(4)

 山地獄は岩山の塊全体から湯気が上がっている。温泉熱を利用した動物園である。巨大なカバやクジャク、ゾウなどもいる。現在はカピバラが人気を集めているようだ。カピバラと言っても、ピンと来ない人がいるかもしれない。アマゾン川流域に生息する巨大なネズミで、全身タワシのような毛が生えている。のんびりやさんなのだが、ユーモラスで奇妙に愛嬌がある。福岡市の海の中道海浜公園で見て以来、僕もファンになってしまった。
 地獄の中で最も美しいのが海地獄。エメラルド・ブルーの麗しい色をしているが、表面は白い蒸気に包まれ、湯の噴き出し口からは、ゴーゴー無気味なうなり声が聞こえてくる。美しいからと言って、手を突っ込んではいけない。湯の温度は95度もある。その奥には温室が見える。オニバスはまだ生育中だったが、可憐なハスがピンクや黄色、紫などの花を咲かせていた。
 いったん、鉄輪の停留所に戻り、バスで血の池地獄に向かった。そこは思ったほど赤くなかった。煉瓦色といったところか。なるほど、赤い粘土の色なのだそうで、皮膚病に対する効能があるという。1927年(昭和2)に爆発を起こし、220メートルも噴き上げ、近くの売店を破壊したらしい。温泉の噴き出し口なのだから、そうした事故もあるということだ。(つづく)


「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
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posted by 高野敦志 at 02:36| Comment(0) | 旅行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする