2018年04月18日

厳島神社と弥山(9)

 あとは麓に向かって下りていく。とにかく石段続きなので、次第に足の筋肉が痛くなってきた。岩肌が大きく露出し、滝が流れ落ちている。厳島神社も見えてきたが、三十分で下り切るのは難しそうだった。こんな時間に上ってくる外国人や日本人の若者がいた。もうすぐ日が暮れるというのに、山を甘く見ているに違いない。
 谷川をはさんで向かいに大聖院の伽藍が見えてきた。ただ、橋がないから直接渡る方法はない。下りきったところで、また石段を延々と上っていかなければならない。すでに五時半を回っていたから、拝観時間は終わっているかと思っていたが、やはり山門は閉まっていた。御成門の奥には、勅願堂、観音堂、八角堂、摩尼殿、大師堂などがある。ここも参拝したいと思っていたのに残念である。ただ、山頂近くにあった霊火堂や弥山本堂、三鬼堂、大日堂なども大聖院に属するので、伽藍の一部は拝観したことになる。
 ここは空海が開いた真言宗の寺院で、鳥羽天皇勅命の祈願道場だった。本尊は豊臣秀吉の念持仏だった波切不動明王像である。また、ダライラマ十四世が開眼した、チベット仏教様式の弥勒菩薩像も祀られている。
 ようやく下山したときには、日没の時刻になっていた。潮はすっかり引いており、砂地に人や鹿の姿があった。水面は夕日を浴びて輝き、大鳥居は黒いシルエットとなり、迫り来る夜の訪れを待ち構えていた。ロープウェイの運休で、今回は厳島神社の本殿や、弁財天を祀る大願寺には参拝できなかったが、こんな美しく雰囲気のある日没を撮影できたのは感激だった。


厳島神社.JPG



「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
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posted by 高野敦志 at 02:30| Comment(0) | 旅行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする