2018年03月02日

釧路湿原は東から(3)

 今回の北海道旅行は、大学時代および三十代前半の、まだ青春の最後を惜しんでいた頃に訪れた地を再訪し、懐かしい大地とかつての自分に再会する旅だった。三十年、二十年の月日の隔たりは大きく、特に知床の変化には失望させられた。すっかり風景が変わってしまい、記憶と噛み合わないことが多かった。
 その反面、摩周湖や釧路湿原の風景では、長い時を経ても変わらぬ自然、年齢を重ねても生き続ける自分を確かめることもできた。「不易流行」という言葉があるけれども、変わらぬものと変わりゆくもの、その二つを結びつけるのは、時間とともに生きる自分自身だった。

 あとは釧路市内に入り、レンタカーに給油して車を返した。荷物を背負って空港に着いた頃には日が暮れていた。シマフクロウと丹頂鶴の剥製が飾られ、ライトアップされていた。チェックインしたものの、東京が雷雨のために離陸が遅れていた。午後九時十分前、羽田行きの最終便は動き出した。すぐに釧路市街が下に見え、北海道は遠ざかっていった。

「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
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posted by 高野敦志 at 01:33| Comment(0) | 旅行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする