2018年02月20日

時を止める湖面(5)

 第一展望台に移った。坂道をかなり下ったので、さわやかな空気ではなく、少々暑くなった。標高が低くなったばかりでなく、売店には観光客があふれているから、騒がしくて湖面に漂う雰囲気が感じられない。カムイヌプリやカムイッシュを真横から見ることになるため、構図としても面白くない。第三展望台に売店が作られかったのは、偶然ではなく神の采配である。
 このまま弟子屈で出てしまうのかと思ったら、友人は屈斜路湖も見たいと言い出した。「ただ、大きいだけの湖だよ」と僕は答えた。美幌峠からの眺めなら見たいが、車はどんどん下ると、東の方にハンドルを切った。ナビを検索しながら進むと、和琴半島が出てきた。
 和琴半島にはかつて来たことがある。三十三歳のとき、今から二十年余り前のことである。屈斜路湖のユースホステルに泊まり、釧路川でカヌー体験したあと、サイクリングでここに立ち寄り、腰掛けてボート遊びする人を眺めながら、旅日記をつけていたのだった。(つづく)


「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
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posted by 高野敦志 at 02:41| Comment(0) | 旅行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする