モンゴル人が経営するホテルをチェックアウトして、レンタカーは南に向かって走り出した。どんどん雲が切れて、天気が良くなってきた。釧網本線に沿って進んでいく。川湯方面に向かって峠を越えたところで、遠くに岩肌がむき出して噴煙を上げる火山が見えてきた。硫黄山、アイヌ名アトサヌプリ(裸の山)である。なるほど、木も草も生えていない。裂けた山腹から硫黄とガスを噴き出している。
摩周湖に向かう途中で右折して、硫黄山に寄ることにした。屈斜路カルデラは四万年前の巨大噴火の後、この硫黄山と摩周火山を生み出したという。屈斜路湖を含めて外輪山の内側は、かつての火口だったわけだ。規模としては阿蘇カルデラをしのぐ日本最大である。(つづく)
「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
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