2018年01月22日

知床は記憶の果てに(8)

 バスに乗って知床五湖に戻った。以前とは違って、ビデオと係員によるセミナーを受けてから、五湖を回るようになっていた。これも世界遺産になって、外国人観光客が増えたことへの対策だろう。まず、熊と出会わないことを第一に考え、手を叩いたり、話をしながら進み、熊と出くわすような事態は避ける。食べ物は持ち込まず、やむを得ない場合は、匂いの漏れない袋に密閉する。
 熊と出会ってしまったら、静かに退散し、騒いだり駆けたりして、熊を興奮させてはいけない。熊は威嚇のために襲いかかり、すぐに引き下がるはずだが、続けて襲ってくる場合には、首の後ろの急所を手で押さえたり、熊撃退用のスプレーを使うなどの方法があるとのこと。
 セミナーには十五分以上かかってしまった。一湖から五湖まで回るのに、徒歩で一時間半かかるというのに。最終バスの時間を考えると、あと五十分しか残っていない。車は知床五湖の駐車場にも止められたのだが、カムイワッカ湯の滝行きの切符は、知床自然センターでなければ買えなかった。どう考えても、時間に余裕がなければ、見て回れないようになっていたのだ。(つづく)


「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
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posted by 高野敦志 at 00:42| Comment(0) | 旅行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする