2017年11月24日

宮本研編『ドラマの書き方』(1)

 宮本研編の『ドラマの書き方』という本を読み終えた。以下に記すのはその読書メモの類である。同書の中でまず主張されているのは、小説と同様に台本を書く場合も、型にはまった作品にならぬように心しなければならないという点である。
 多くの作家や脚本家の文章の中で、「ミュージカルス」という安部公房の文章が、とりわけ僕の記憶に残った。「現実に対する主体の優位を確保」するには「遊びの精神」が必要なのに、それが軽んじられている日本では、作品が「現実に対する主体の敗北と劣勢を感傷的にムード化したメロドラマ」に流れがちだというのである。
 創作という行為自体が、「現実に対する主体の優位」だとする点は、今まで余りにもないがしろにされてきたことではないか。それは明治期の素朴な写実主義の影響から、多くの人が抜けきれていないことと関連があると思う。そうした立場からすると、江戸時代の歌舞伎などは、荒唐無稽な内容ばかりが目立つ、非文学的なジャンルと見られかねない。(つづく)

「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
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posted by 高野敦志 at 03:00| Comment(0) | 文学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする