2017年10月31日

小海線と松原湖(3)

 実は、松原湖というのは、猪名湖(いなこ)・長湖(ちょうこ)・大月湖(おおつきこ)という3湖の総称だという。また、猪名湖を単体で松原湖と呼ぶ場合もある。今回訪れたのは、猪名湖だった。これらの湖ができたのは、888年(仁和4)、八ヶ岳連峰の一つ天狗岳の噴火で、大月川が堰き止められたためだという。平安時代になって生まれた若い湖なのである。
 湖のほとりに小さな社があった。白山宮とあった。白山神社の分社なのだろう。神仏分離令が出るまでは、修験道で白山大権現を祀っていたに違いない。そのまま、湖岸を左回りに進んでいった。
 ボート乗り場に食堂があり、開店中の札がかかっていたから、「やっていますか」ときいたら「今日は休み」という答え。何だか昨日と同じ流れである。
 とりあえず、小海駅に向かうことにした。松原湖駅は改札すらない無人駅で、店は何もなかったから、谷底に下る手前、松原湖駅入口のバス停まで下りていった。バスに乗ると、小海駅までは急坂をぐんぐん下っていく。標高差は100メートル余りある。(つづく)

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2017年10月30日

テレビ版「男はつらいよ」(2)

 テレビ版では妹さくらが、十数年ぶりに帰郷した寅次郎と、満員電車の中で再会するが、さくらは不審な男につけられていると誤解する。とらやで再会を喜ぶわけだが、寅次郎は早速、極道の仲間をとらやに呼び込み、どんちゃん騒ぎを起こす。おいちゃんの竜造も悪乗りしているので、おばちゃんのつねに座敷から引きずり出される。杉山とく子のおばちゃんは、三崎千恵子のおばちゃんと比べると、かなり気丈である。
 極道の仲間に酌をさせようとすると、さくらは自分は芸者じゃないとして断る。顔を潰された寅次郎は、かっとなってとらやを出ていくが、行った先は英語教師の坪内散歩の所である。娘の冬子に寅次郎が恋心を描くところや、坪内先生にうなぎを食べさせたいと思いながら、先生が急逝するところなど、映画版の第二作「続・男はつらいよ」に引き継がれている。
 では、大きく異なる点はどこかと言えば、おいちゃんとおばちゃんがとらやをたたみ、アパート暮らしを始めるところ。とらやは喫茶店に変わってしまう。寅次郎は異父弟の雄二郎と、ハブで一儲けしようと奄美大島に出かけるが、逆にハブに噛まれて命を落とす。さくらは寅次郎の死が信じられず、また帰ってくると思っているが、寅次郎の幻を見たことで、寅次郎の死を実感する。この結末に対し、視聴者から多くの抗議の声が寄せられたことが、映画版の制作につながったという。
 実際に見たのは第一回と最終回だけだが、映画版と比べると、やはり本格的なドラマというより、笑劇の延長といった感じである。手探りで作っているという印象が強い。とらやが葛飾柴又にあるという感じがしない。寅次郎が各地を旅して、新たな恋人を作るというパターンはまだ確立していない。

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2017年10月29日

テレビ版「男はつらいよ」(1)

 フジテレビで渥美清が主演するドラマがあり、その一つとして「男はつらいよ」は制作された。最初は「愚兄賢妹」という仮題がついていたが、これでは余りに固すぎるということで、現在のタイトルが選ばれたという。このシリーズは台詞を聞かせ、語るだけで場を持たせることができた俳優、渥美清がいたからこそ成り立った作品だということだ。
 フジテレビには、テレビ版の第一回と最終回が保存されており、残っていない他の回も、写真などは保存されており、DVDにはそれらも収録されている。一九六八年(昭和四三)の制作で、画質は当時の白黒テレビの標準である。
 配役に関しては、車寅次郎が渥美清、おいちゃんの竜造(ただし、映画版の「りゅうぞう」と異なり、「たつぞう」)が森川信、舎弟の川又登が津坂匡章、英語教師の坪内散歩が東野英次郎などは、映画版でも引き継がれた。さくらは長山藍子、おばちゃんのつねが杉山とく子、さくらの夫は博士(ひろし)という医師で、井川比佐志が演じていた。映画版では舎弟の源公を演じている佐藤蛾次郎が、テレビ版では寅次郎の異父弟雄二郎として出演している。(つづく)

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