2017年09月14日

「んみゃーち」の宮古島(12)

 島の南部を走っていると、突然、ディズニーランドみたいな建物が出現した。青い屋根と白壁のヨーロッパの城に仰天した。辺りには人っ子一人いないのにと思った。「うえのドイツ文化村」という。明治の初めにこの沖でドイツ商船が難破したのを、住民が救助に当たったことで、ドイツとの友好関係が生まれた。それを記念して、旧上野村(現、宮古島市)に1996年(平成8)に建てられたものだ。記念館には難破の様子を物語るパネルや、ベルリンの街を分断していた壁が展示されている。
 その前を通過して向かったのは、イムギャーマリンガーデンだった。珊瑚礁が沖まで続く絶景で、浅瀬でシュノーケリングするのには最適だからだ。地球が丸いのが感じられるほど、水平線を遮るものは何もない。宮古島に来てまだ一度も泳いでいなかったし。水着に着替えると、自転車とリュックサックを残して海に入る。そこには家族連れがいたけれども、海の家なんかありはしない。岸から10メートルぐらいで背が立たなくなる。
 ふと気づくと、僕一人きりになっていた。生きた珊瑚の周りには、色とりどりの熱帯魚がいた。西表島の星砂の浜よりも魚の数ではまさっていた。魚を追っているうちに時を忘れ、孤独であるのを感じなくなる。(つづく)

「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
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posted by 高野敦志 at 04:51| Comment(0) | 旅行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする