2017年09月07日

「んみゃーち」の宮古島(9)

 ユースホステルで同室の青年と別れ、僕は一人で池間島に向かっていた。宮古島北部に浮かぶ島だが、海中道路の池間大橋でつながれ、宮古島とは地続きになっている。朝からずっと自転車に乗っているので、ペダルを漕ぐ足も疲れてきた。途中で砂山ビーチに出てしまい、県道230号線に入るのに苦労した。すでに午後三時を過ぎていた。
 狩俣地区を過ぎた辺りで、西平安名(へんな)崎の風力発電システムが見えてきた。現在では珍しくないが、20世紀末の頃には、林立する白い鉄塔で巨大な風車が回る姿は、テレビでしかお目にかかれなかった。現代アートでも見せられたような壮観だった。その先には池間大橋がエメラルドグリーンの海中に伸びている。しかし、そこまでたどり着くまで何分かかるだろう。
 もうすぐ四時半になる。ようやく海中道路に差しかかった。一直線に彼方まで伸びている。橋の上から覗き込むと、海はところどころ、背が届きそうなほど浅い。珊瑚礁が広がっているからだ。池間島という名の由来は、島の中央に大きな池があることによる。もともとは二つの島の間に海峡が走っていたのだが、砂が堆積して一つの島になった。池はかつての入り江の名残なのだろう。周囲に湿原が広がっているのだが、海鳥の姿は認められない。(つづく)

「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
http://itunes.apple.com/jp/podcast/qing-kong-wen-ku-no-zuo-jia/id504177440?l=en

Twitter
https://twitter.com/lebleudeciel38

ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村


人気ブログランキングへ





ランキングはこちらをクリック!

posted by 高野敦志 at 05:27| Comment(0) | 旅行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする