2017年08月19日

「んみゃーち」の宮古島(3)

「今月(一九九七年七月)の中旬、空港は移転されたんだよ。だから、出入り口が以前と反対になってしまったんだ」
 しょっぱなから「やられた!」という感じである。宮古島の「んみゃーち」らしい。一筋縄ではいかない感じがした。ユースホステルで迎えてくれたのは、いかにも沖縄のお母さんといった感じのペアレントさんだった。ユースホステルではマネージャーを「ペアレント=親」と呼び、実家に戻る心やすさで受け容れてもらえるのである。
「空港の出口が反対になって……」と話すと、ペアレントの奥さんは笑っている。むっとしそうになったが、純粋におかしいから笑っただけで、悪気があったわけではない。
 そのとき、電話がかかってきた。中学を卒業した息子さんが、東京に着いたと電話してきたのだそうだ。やっぱり心細くなって、声を聞きたくなったらしい。
「親っていったい何なんだろうねえ」
 自問するように問いかけてくる。その話を聞いて、お母さんだなあと感じた。何だか懐かしい、昔からのお母さんという感じがした。
「沖縄の子が東京に行くと、いろいろ分かんないことだらけなのよ。そばと聞いて、沖縄そばとおんなじだと思って、盛りそばにつゆをかけてしまったり」
 次々に出てくる話を聞きながら、母親の思いというものが伝わってきて、ほのぼのとした気分になった。(つづく)

「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
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posted by 高野敦志 at 00:00| Comment(0) | 旅行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする