2017年07月02日

ひめゆりの塔と沖縄戦(5)

 那覇に戻ってからは、国際通りをぶらついた。ユースホステルに戻る前に、泊にある崇元寺(そうげんじ)跡に行ってみた。そこは十六世紀に建立された臨済宗の寺院で、琉球国王の位牌が祀られていたが、沖縄戦で破壊されてしまい、現在は石門のみが再建されている。
 翌朝もよく晴れていた。首里に行ってみたが、1992年(平成4)の時点では、沖縄戦で破壊された首里城は、ちょうど再建している最中だった。実は翌年から放送された大河ドラマ『琉球の風』の撮影のため、工事が急ピッチで進められていて、城門の外からしか、そびえ立つ赤茶の宮殿を仰ぎ見ることができなかった。守礼門も塗り替えているところだった。城壁の下には円鑑池(えんかんち)という池に浮かぶ弁財天堂があった。ここには朝鮮国王から贈られた『高麗版大蔵経』が収められていた。この池の水は、上の首里城と隣の円覚寺から流れてきたものらしい。
 円覚寺というと、鎌倉にある臨済宗の寺院を思い出すが、こちらは鎌倉の物を模して建てられた。琉球国王第二尚氏の菩提寺だった。琉球では仏教は庶民に広まらなかったが、支配階級は日本から渡来した仏教を信仰していた。総門、三門、仏殿などの壮麗な伽藍が存在したが、沖縄戦ですべて破壊された。戦後は跡地に琉球大学が建てられ、大学移転後は再建が進められている。(つづく)

「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
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posted by 高野敦志 at 01:56| Comment(0) | 旅行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする