2017年07月22日

Kindle Paperwhiteとmobiファイル(2)

 問題は個人が作成したmobiファイルや、ePubから変換したmobiファイルである。Kindle Paperwhiteは、あくまでもAmazonで販売されている書籍を読むための端末であって、mobiファイルは基本的に表示するだけである。辞書の起動がうまくいかない。きちんと単語が選択されず、句や文が選択されてしまったりする。mobiファイルの場合には、単語の区切りを認識する機能が正常に働かないようてある。目に優しい電子インクだが、選択範囲を自由に動かせないため、mobiファイルでは辞書機能が、ほとんど使い物にならない。mobiファイルに関しては、表示させる機能しかないというのが、Kindle Paperwhiteの仕様なのだそうだ。
 これはAmazonで販売されている書籍が、AZWやAZW3のファイルであり、Kindle Paperwhiteの機能が十分に生かされるのに対し、mobiファイルが簡易的な表示しかサポートされていないからである。
 その点、Kindle Fireのようなタブレットでは、選択範囲を自由に変更できるので、mobiファイルであっても、辞書機能を使用できるという利点がある。


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2017年07月21日

Kindle Paperwhiteとmobiファイル(1)

 Amazonのプレミア会員は、電子書籍端末を廉価で購入することができる。僕の場合は定価より4000円安く手に入った。その際に、Kindle PaperwhiteかKindle Fireにするか迷った。読書以外に、映画を見たり、音楽を聴いたりと、タブレットを多様に使いたい場合は、Kindle Fireが良いだろう。
 ただ、多様な機能がついていると、ついそちらに気が向いてしまい、読書に集中できないという問題がある。迷った末に、Kindle Paperwhiteを選んだ。この選択は間違っていなかったと思うが、全く問題点がないわけではない。
 Kindle Paperwhiteの場合、カラーのカバーも写真も、すべて白黒で表示される。小説や論文を読む場合は、これは大きな問題ではない。英語を読む場合は、デフォルトで英和使辞典が付属しているが、英単語の詳しい用法を知りたいなら、別途、英和辞典を購入することもできる。僕の場合はCollins COBUILD English/Japanese Advanced Dictionary of American Englishを追加した。
 日本語の書籍を読む場合、分からない単語にタッチすれば、『大辞泉』が起動する。Amazonから購入した書籍は、無料で配布されている『青空文庫』の本も含めて、触れた部分の単語に対して、『大辞泉』が意味を表示してくれる。(つづく)

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2017年07月20日

ぼくがダライラマ?(13)

 それからというもの、ぼくは以前の陽気さを失っていった。同じ年頃の小坊主たちが、チベット文字の書き方や、経文の唱え方を習ってる間、ぼんやり天井を見つめながら、怖い顔した忿怒尊が、悪い奴らをこらしめるさまを思い描いたり、ふるさとの草原に魂だけは戻って、走り回っているのを空想したりした。
 小坊主たちの真似事をやってるうちは良かったが、どれだけ怠けていても、ぼくだけはしかられないことが分かると、小坊主たちの目つきが変わっていった。勤行の時間が終わったある朝、部屋の隅に腰を下ろしていたぼくは、きびしい目が向けられているのを知った。中で一番背が高い少年が、威圧するようにぼくの方を見下ろしていた。
「おまえは一体、何者なの。寺に修行に来たんじゃないの? 頭も剃らないし、お勤めにも加わらない。何か言ったらどうだ」
 ぼくは我慢できなくなって、立ち上がって行こうとした。すると、そいつがぼくの着物の裾をつかんで言った。
「修行に来たんじゃないなら、お母ちゃんのオッパイから離れられないんだろ。みんな言ってるぜ、メンパ族の女から生まれた子の父親は、破戒坊主だって。坊主のくせに妻帯してたから、食えなくなって、女房を下女として奉公させてるんだって」
 血の気が引いていくのを感じた。もし自分が同じ背丈だったら、殴り倒してやるところだった。ぼくは背の高い少年の、胸のあたりに突っ込んでいったが、はじき飛ばされて地べたに転がり落ちた。
「ぼ、ぼくが誰だと思ってるんだ。ぼ、ぼくはダライラマ五世の生まれ変わりだぞ」
 口にした瞬間、言ってはならないことを口にしたと感じた。自分でも信じていないのに、そんな言葉でしか、小坊主たちをやり込めることができない気がしたのだ。しかし、それは間違っていた。
「おまえ、バカじゃないのか。猊下はポタラ宮でご健在だぞ。そんなことも知らずに、戯言言ってるおまえは、やっぱりおつむが足りないんだ」
 その日から、小坊主たちはぼくのことを、猊下と呼ぶようになった。しかし、それはぼくをからかいバカにして、憐れみの対象とするためだった。おかげでぼくは、好きなだけツァンパを食べ、バター茶を飲んで遊んでいても、目の敵にする人間はいなくなった。

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