2017年06月01日

『新・男はつらいよ(第4作)』

 山田洋次の「男はつらいよ」は、寅次郎が引き起こす騒動と、寅次郎のかなわぬ恋という構成が定番だが、今回は前半のドタバタ劇に力が入っている。競馬で大当たりを取った寅次郎が、世話になったおいちゃん、おばちゃんとハワイ旅行することを計画する。
 ところが、旅行会社の社長に金を持ち逃げされる。「とらや」の一行がハワイ旅行することは、町内の評判になっていたから、三人は日が暮れてからこっそり「とらや」に戻る。そこに泥棒が入ってきたから、警察に突き出すとハワイに行っていないことがばれてしまう。そこで、口封じに「泥棒に追い銭」の羽目に陥る。結局、警官に捕まった泥棒が「とらや」に逃げ込み、面目丸つぶれになって大げんかが始まる。
 後半の恋物語は、結構あっけない。空いていた寅次郎の部屋に、春子という幼稚園の先生が下宿する。一部屋だけ借りて、賄い付きなんてスタイルは、昭和四十年代によくあったが、親類でもない者と同居することには、今の日本人は抵抗があるだろう。外国人をホームスティさせるという習慣は残っているが。
 心の傷ついた春子を、寅次郎は必死に慰めようとするが、春子には恋人がいたことが判明し、寅次郎の一方的な片思いは終わる。作品の中で佐原直美の「世界は二人のために」が流れていた。そういえば、自分が小学生の頃にはやっていたのを思い出した。

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posted by 高野敦志 at 03:07| Comment(0) | 文学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「は」と「が」の使い分け(第3版)

 日本人が何気なく使っている「は」と「が」は、外国人の日本語学習者には、なかなか習得することが難しい。同様の区別がある韓国語の話者なら、すぐに理解してもらえるが、中国人や欧米人には、煩雑すぎてなかなか理解してもらえない。読んだり聞いたりする分には問題なくても、いざ表現する段になると、上級レベルの学生でも間違えてしまうことが多い。
 古代の日本語では主題の「は」は、用いられていたが、主格の「が」の位置には何も現れなかった。「我が国」の例に見られるように、現代語では所有の「の」に相当する表現として、「が」は用いられていたのである。

 色は匂へど散りぬるを(現象である花は咲いても散ってしまうのに)「いろは歌」

 むかし、男ありけり。(昔、男がいた。)「伊勢物語」

 外国人は初級で「は」と「が」を習うのだが、基本的な用法を習得しないまま、さまざまな用例にぶつかって、混乱してしまうことが多い。とりあえず辞書を見れば、文法的な説明は書いてあるのだが、細かく分類してあるので、途方に暮れてしまいがちである。外国人に微妙な使い分けを教える場合は、要点をとらえて、これだけ知っていれば、九割方は正しく使いこなせるようにするのが、実用的な教え方である。
 留学生に「は」と「が」の使い分けを、分かりやすく説明してほしいと頼まれたので、試みに資料を作ってみた。外国人の中級・上級レベルの学生に教える場合や、日本語学習者で使い分けの区別を確認したい場合は、以下のリンクでpdfの文書を開いてみてほしい。
watoga.pdf

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