ところが、旅行会社の社長に金を持ち逃げされる。「とらや」の一行がハワイ旅行することは、町内の評判になっていたから、三人は日が暮れてからこっそり「とらや」に戻る。そこに泥棒が入ってきたから、警察に突き出すとハワイに行っていないことがばれてしまう。そこで、口封じに「泥棒に追い銭」の羽目に陥る。結局、警官に捕まった泥棒が「とらや」に逃げ込み、面目丸つぶれになって大げんかが始まる。
後半の恋物語は、結構あっけない。空いていた寅次郎の部屋に、春子という幼稚園の先生が下宿する。一部屋だけ借りて、賄い付きなんてスタイルは、昭和四十年代によくあったが、親類でもない者と同居することには、今の日本人は抵抗があるだろう。外国人をホームスティさせるという習慣は残っているが。
心の傷ついた春子を、寅次郎は必死に慰めようとするが、春子には恋人がいたことが判明し、寅次郎の一方的な片思いは終わる。作品の中で佐良直美の「世界は二人のために」が流れていた。そういえば、自分が小学生の頃にはやっていたのを思い出した。
「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
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