2017年04月01日

竹富島の美(ちゅ)ら海(1)

 夜が明けた。甲板に出る。凪いだ海が広がる。どこまでも広がる青空。強い日射しが差してくるが、朝の海はまだ涼しい。水平線の彼方に石垣島が見えてきた。時折、トビウオが姿を見せ、翼みたいに胸びれを広げ、グライダーのように滑空する。落ちそうになると、水面をジャンプして、二十メートルぐらいは軽く飛んでいく。
 その時、水中に灰色の細長い影が見えた。イルカだった。数頭が宙に飛び上がり、また海の中に消えた。好奇心に駆られてか、周りにいた十頭が次々に顔を出す。意外に小柄なので、まだ子供なのかもしれない。目が笑っているように見える。
 午前十時に石垣港に接岸した。勝手が分からず、町の中をうろついてしまった。竹富島行きの船は三十分に一本出ている。玄米のお握りを食べて高速艇に乗り込んだ。とにかく、船とは思えないスピードで、船縁や船尾に一メートルもの波しぶきを立てて進む。(つづく)

「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
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posted by 高野敦志 at 01:15| Comment(0) | 旅行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする