2017年03月29日

琉球村と那覇の街(3)

 那覇の中心街、国際通りをうろついた。みやげ物屋や飲食店がひしめいている。タコス料理を食べて時計を見たら、びっくりした。経度がかなり西なので、東京よりは一時間ぐらい日の入りが遅い。午後七時だというのに、校庭では部活をしているし、八時を過ぎても西の空は赤く燃えている。安謝(あじゃ)橋から那覇新港まで歩いた。
 どうしてかだって? 船に乗るんだ。船っていったいどこへ? 出港は午後八時だった。甲板に出て街灯のともりだした街並みを眺める。那覇の街はゆっくりと遠ざかっていく。突き進む先の海は真っ暗だ。寂しいし、ちょっと心細い感じだ。僕はそれを「死出の旅」になぞらえてみた。
 親しい者を残して、一人で別世界へ旅立つ……やがて、暗い空に満天の星が輝きはじめる。関心は外の世界から、内なる懐かしい光景に惹きつけられていく。こんな旅を、生を終えるたびに、幾度となくしてきたかのようだ。(つづく)

「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
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posted by 高野敦志 at 01:37| Comment(0) | 旅行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする