2017年03月19日

『続・男はつらいよ』第二作

 山田洋次監督の「男はつらいよ」シリーズの第二作。このシリーズの特徴は、最初に寅次郎が夢を見ること。それが物語の筋と何かしら関わっている。「酔生夢死」を地で行っている渡世人寅次郎の人生を象徴するようだが、夢が現実とずれているところが、またコミカルである。
 今回、寅次郎は生みの母、菊に会いに行き、「金を無心に来たのか」と言われて逆上して飛び出す。ただ、話の中心は英語塾の恩師、坪内先生との再会と、娘の夏子へのほのかな思いである。寅次郎が失恋するのは、このシリーズの既定路線なのだが、それに追い打ちをかけているのが、恩師坪内先生の死である。こんなに泣いてばかりいる寅次郎も珍しい。
 このままでは、悲しくて陰気な話に終わってしまう。それを和らげてくれるのが、寅次郎失恋後の後日譚である。生みの母にすげなくされ、恩師の死と失恋に傷ついた寅次郎は、突き放した生みの母、菊にもう一度会いに行く。口の悪い者同士本音で話している姿を、新婚旅行中の夏子が見かけるという設定で、陰に傾きすぎた内容に陽の要素を付け加えているのである。


「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
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posted by 高野敦志 at 23:58| Comment(0) | 文学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする