2017年03月18日

米軍基地の間を抜けて(6)

 沖縄館の中では、琉球王国の歴史が一目で分かるようになっていた。明治の初めに日本に併合される以前は、ハワイ王国のように一つの国だったのだ。江戸時代の初めに、薩摩藩に侵攻される以前は、マレーシアやタイ、インドネシアとの交易で、莫大な利益を得ていたという。
 薩摩による支配が始まると、自由な活動は制限され、二重の重税にあえぐようになった。一方、琉球王国は明や清に朝貢を続けていたから、薩摩藩は琉球を通じた密貿易で、利益を独占する形となった。
 表面的には清の属国で、年号も中国のものを使っていたが、実質的な支配者は薩摩藩だった。明治政府は清との国境を画定するため、琉球王国を琉球藩に格下げし、1879年(明治12)に軍と警察を派遣して、沖縄県を設置したのである。最後の国王尚泰は、東京への移住を命じられた。これが世に言う琉球処分である。清からの抗議を受けたため、宮古・八重山を清に割譲する妥協案も出されたが、妥結を見ぬまま日清戦争に突入し、日本と中国に分割される事態は避けられた。(つづく)

「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
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posted by 高野敦志 at 04:46| Comment(0) | 旅行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする