2017年03月04日

米軍基地の間を抜けて(3)

 真栄田岬のユースホステルは、その先にあった。入館して部屋の窓から見ると、サトウキビ畑の間に、石造りの家のように点々と見えるのは、先祖代々の沖縄の墓なのだった。門もあり、戸口、屋根まですべて石造りなのだが、窓だけはない。あったら、ちょっと怖いのだが。戸口は外側からしか開かないのだろう。
 沖縄では従来、中国南部のように、遺体を火葬せずに埋葬していた。数年後、墓地を開けて骨を取り出し、洗骨(シンクチ)して壺に収めるのだという。それが供養になるというのだ。四月の清明祭(シーミー)には、墓地の前に宴席を設け、親族一同がご馳走を持ち寄り、酒を酌み交わすのである。目に見えないご先祖様も交えて。
 ユースホステルに泊まっているのは、二十歳そこそこの学生だった。まあ、ギャップを感じないわけではないが、こちらから声をかければ、結構話に乗ってくれる。気持ちが若いかどうかが大切なのだ。(つづく)

「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
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posted by 高野敦志 at 02:50| Comment(0) | 旅行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする