2017年01月16日

黒部峡谷パノラマ展望ツアー(6)

 上部トンネル出口広場まで、元来た道を下っていく。シートに置いてあったリックサックをかつぐと、またトンネルを下っていく。竪坑エレベーターの前に来たところで、詳しい説明を受けた。
 そこに延びているレールは、「上部専用鉄道」のものである。トンネルの先の明かりはぼやけ、心なしかかすんで見えた。四十度の高熱地帯を通過するため、トロッコも完全密閉式となっている。機関車の運転席を見せてもらい、写真も撮影することにした。
 何となく気づいていたのだが、「黒部峡谷パノラマ展望ツアー」というのは、関西電力が管理する区間のごく一部でしかない。「上部専用鉄道」にも乗るには、別途応募する必要があるのだが、抽選で当たる確率はかなり低いらしい。何度も挑戦しているのに、一向に当たらないという話を聞いた。もし興味があるなら、「黒部ルート見学会」で検索すればいい。
 トロッコで元のルートをたどり、欅平に戻ってきた。一時間余り時間があったので、お握りだけ食べて、黒部川沿いを少し散歩することにした。ここには以前、一人で来た時に歩いた道がある。人喰岩の所まで下りていく。そこは川の浸食で崖がえぐられ、怪物の口のようになっている。コンサートホールの天井みたいに、砂防ダムの音が反響して聞こえる。
 その先のトンネルは急勾配の上り坂である。これほどの傾斜なら、ケーブルカーでなければ列車は走れないだろう。トンネルを出たところでタイムアウト。祖母谷(ばばだに)に行く時間はない。(つづく)

「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
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posted by 高野敦志 at 02:09| Comment(0) | 旅行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする