2016年12月25日

あそこに猫が

 そいつはいきなり現れた。ぼくはたまげてのけぞってしまった。恐る恐る近づいたのだが、向こうはこちらを無視しやがった。そこで、後ろからのぞこうとしたが、忍法を使って消えてしまった。どうやらやつは、厚みというものがないらしい。
 ドアが開いて、お店の中からお姉さんがお皿を持って現れた。そいつがまたしゃしゃり出てきた。甘える声を出すと、肉の塊をまんまと物にした。ぼくももらおうと思ったが、つれなくドアを閉められてしまった。
 かわいいメス猫が現れ、テーブルの上に座っている。ぼくは食い意地張ってた自分が恥ずかしくなった。娘の鼻にキスしたけど、つんと澄ましたままだ。やっぱり女って難しいなと思ったら、真っ暗になった。

「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
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posted by 高野敦志 at 03:06| Comment(0) | ショートショート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする