2016年12月28日

黒部峡谷パノラマ展望ツアー(4)

 僕と友人は写真を撮っていた。どんなショットにするかこだわると、どうしても行動が遅くなる。集団行動の秩序を乱している気がしたが、記録を残さないではいられない。列に後れを取るたびに、小走りであとを追っていく。
 レールの敷設されたトンネルの中を、上部トンネル出口に向かって歩いていく。背後にはトンネルの合流地点があった。そこから別方向にレールが延びている。今回のツアーでは公開されていない部分だ。後ろ髪が引かれた。それについては、後で詳しい説明があるとのこと。トンネルをたどっていくと、急に傾斜がきつくなる。地上が見えてきた。
 上部トンネル出口広場に出た。よく晴れていれば、ここから白馬や後立山連峰が見られるはずだが、今日は雲が多くてかすんでいる。体力に自信がない人はここで待つことになる。シートが敷かれているので、リックサックは置いておくことにした。パノラマ展望台まで十五分程度だが、かなりきつい山道が続くらしい。(つづく)

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2016年12月27日

黒部峡谷パノラマ展望ツアー(3)

 さて、11時半頃に黒部峡谷鉄道の終点、欅平駅に到着した。ツアー参加者はヘルメットを着用した。ここから先は、関西電力の管理する区間である。通常は未公開の路線である。これから乗車する下部鉄道は、ディーゼルカーがトロッコを牽引することになる。昭和10年から使われている、オレンジ色のE型D凸機関車である。
 50名近くのツアー客が乗り込んだ。関西電力のおじさんが解説してくれた。トンネル内をしばらく進むと、スイッチバックする。トンネル上部は掘ったままだが、安全のために石灰が吹きつけてある。それが地下水で溶けて、鍾乳洞のような石灰のつららになっている。
 その先に貨車ごと運べる大型エレベーターがある。竪坑エレベーターは昭和14年に完成したもので、4500キロ運ぶことができるという。扉が上がると、エレベーターの床にもレールが敷かれているのが分かった。200メートルの高さを1分強で上がり、地上800メートルに出る。(つづく)


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2016年12月25日

あそこに猫が

 そいつはいきなり現れた。ぼくはたまげてのけぞってしまった。恐る恐る近づいたのだが、向こうはこちらを無視しやがった。そこで、後ろからのぞこうとしたが、忍法を使って消えてしまった。どうやらやつは、厚みというものがないらしい。
 ドアが開いて、お店の中からお姉さんがお皿を持って現れた。そいつがまたしゃしゃり出てきた。甘える声を出すと、肉の塊をまんまと物にした。ぼくももらおうと思ったが、つれなくドアを閉められてしまった。
 かわいいメス猫が現れ、テーブルの上に座っている。ぼくは食い意地張ってた自分が恥ずかしくなった。娘の鼻にキスしたけど、つんと澄ましたままだ。やっぱり女って難しいなと思ったら、真っ暗になった。

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