2016年07月31日

デイヴィッド・コンウェイの『魔術』(3)

 デイヴィッド・コンウェイは、意識を壁に移す実験も紹介している。部屋の壁の位置から何が見えるか、想像力をたくましくするのである。ベッドに横たわった状態でそれを行った場合、肉体から意識が遊離したような印象を得るだろう。
 こうした感覚を生み出すのは、右脳なのだろうが、著者はそれらを生理現象に還元はしない。現実世界と平行したアストラル界(精神世界)が存在すると仮定する。人間の魂は睡眠中や死後に、アストラル界へ移動すると考えるのである。幽体離脱という現象を指すと思われるが、英語のAstral projectionという用語には、知覚する肉体は動かず、意識をアストラル界に投射するという意味がある。この場合、意識が肉体から離脱すると言うより、意識がアストラル界まで拡張していると言った方が正確なのではないか。
 不思議なことに、アストラル界が存在すると仮定し、視覚化したイメージを、アストラル界のイメージの反映と考えることで、魔術は効果を発するのだという。

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2016年07月30日

デイヴィッド・コンウェイの『魔術』(2)

 W・E・バトラー同様に、魔術の本質を突いた著作が、デイヴィッド・コンウェイの本書である。魔術の具体的な実践まで描かれているが、門外漢である僕にとっては、理論の方にむしろ関心がある。というのも、基本的な部分は魂の元型を扱っており、他の秘教と通底する部分が多いからだ。
 デイヴィッド・コンウェイは、魔術の鍵が人間の右脳や無意識に存すると考えている。魔術の世界に入るには、視覚化を伴う想像力の活性化が必要だという。特定の物や絵をイメージとして脳裏に焼きつけ、目を閉じていても見えるようにするのが第一歩である。さらに、曼荼羅などの宗教画を見つめ、それを想像力で脳裏に再現する。3D化してその世界に入ったり、視覚以外の知覚も感じられるようにする。
 その記述が余りに印象的だったので、秘教の世界を立体模型化したイメージが、僕自身の夢に現れたほどである。こうした幻像は寝入りばなにみることが多いことから「入眠時幻覚」と呼ばれる。また、ブレーンマシーンの「カシーナ」などを用いれば、ちょっとした訓練で見られるようになる。(つづく)


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2016年07月29日

デイヴィッド・コンウェイの『魔術』(1)

 日本人でも西洋魔術にはまり込む人がいるらしい。日本の場合には、気功やヨーガに触れる機会は多いし、本格的に秘教の修行をしたかったら、灌頂を受けて密教の僧侶になればいい。全く精神風土の異なる西洋魔術に関しては、おとぎ話ぐらいの知識しか持ち合わせていない人が大半だろう。
 僕自身について言えば、カバラの体系には興味があっても、それを受け容れる精神的な素地がないように感じたから、魔術に関しては知的な関心の対象でしかなかった。魔術関連の中で、最も重要な本は、ダイアン・フォーチュンの『神秘のカバラー』だと思われるが、初心者向けとは言えない。アレイスター・クロウリーの本は有名だが、初心者は近づかない方がいいようだ。極端な教説が説かれているからだという。
 初心者向けでかつ、魔術の本質について丁寧に説明しているのは、W・E・バトラーのの『魔法入門』である。心理学を援用しながら、視覚化のための技法「閃く色彩」や、「生命の木」の秘儀について詳説していること、魔術の基本的な修行についても触れている点では衝撃的だった。これほどの良書はないと思うのだが、長年絶版のままだから入手は困難だろう。(つづく)

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