2018年09月22日

ぼくがダライラマ?(56)

 ぼくが女の着物に手をかけると、おやってみたいに驚いた仕草をする。それって、男を燃え立たせるための手管ですか、お嬢さんと言いそうになった。ここまで誘っておきながら、服を着たままでおしまいなんて、ぼくは許しやしないよ。
 盛りのついた馬にでもなった気分だった。女は抵抗したけれども、途中からなすがままになった。初めての経験なので、どこに入れたらいいか迷ったりしたけれど。女は泣き叫んでいたが、途中から抵抗しなくなった。ただ荒い息は続いている。ぼくは何かが、内側から盛り上がるのを感じた。衝動とともに、血管を破るほどの何かが。その一線を越えるのが怖かった。
 ああ、目の前が真っ白になり、背筋から快感が突き上げてきた。夢中になってしがみつき、しばらく腰を振っていた。これで射精を止めるのって、至難の業だと思った。心臓がはち切れてしまうんじゃないか。
 女はおとなしくなり、ぼくの体にしがみついていた。もう自分で体を動かす元気もないみたいだった。今は何も考えたくなかった。これからどんなことが待ち受けているのかも。
「これで良かったの?」
 女は黙ってうなずいた。たった一度のことを胸に秘めて、好きでもない男のところに嫁に行くのか。そう思うと、急にいとおしくなって唇を吸った。(つづく)


「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
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posted by 高野敦志 at 02:32| Comment(0) | 連載 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

小説「漁火」(pdf)

 佐渡を旅した青年が、夜の海に浮かぶ漁火を眺めながら夢想する物語です。舟橋聖一顕彰青年文学賞を受賞し、「青空文庫」にも収録されています。表紙と「青空文庫」に書いたあとがきも加えました。パソコンですぐに開けるpdfファイルなので、保存してからご覧下さい。特にfirefoxの場合、ブラウザのまま開かずに、pdfを保存してからにしてください。Adobe Acrobat Readerの「フルスクリーンモード」だと、バーチャルな書籍がモニターに再現されます。iTunesからダウンロードする場合は、ミュージック→iTunes→iTunes Music→podcasts→当該のフォルダの下に、ファイルが入ります。
isaribi.pdf

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posted by 高野敦志 at 01:21| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年09月21日

膿はひどいな 大きいな 付きも尽きるし 火も消える
膿をお灸で焼き切って 戻ってみたいな もとの国


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ラベル:膿,海,替え歌
posted by 高野敦志 at 06:38| Comment(0) | 文学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする